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【インタビュー】丹波篠山ジグザグブルワリー 山取直樹さん

(丹波篠山おしかけマルシェ@2.11 食堂とだか 出品 クラフトビール醸造家)

丹波篠山ジグザグブルワリー 山取直樹さん





<プロフィール> 篠山市福住出身 / 丹波篠山ジグザグブルワリー オーナー・醸造家。 90年代地ビールブーム以前からのビール愛好家。関西都心部で企業サラリーマンを経て地元篠山市へUターン後、2012年に醸造免許を取得・醸造開始。山と田園に囲まれた豊かな農村であり、江戸時代の風情が残る旧宿場町からすぐの民家に併設された小さな醸造所で、一定のスタイルに留まらず進化し続けるクラフトビールを醸造する。

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始まりは地ビール第一号誕生の時代


 2000年代に入ってからクラフトビールバーが全国で増え、現在でこそ定着しているが、「クラフトビール」が流行る前、所謂「地ビール(ご当地ビール)」の大流行が95年~98年頃。実は、私がビール造りに興味を持ち始めたのはそれより数年前だ。

 もともとお酒が好き。特に、その美味しさを通して格別な時間を共有し、人との交流が進むというお酒ならではの魅力を強く感じていた。中でもビールは特別で、いつか自分自身で美味しいビールを造りたいという思いがあり醸造について独自に調べたりした。1994年、酒税法の改正でエチゴビールが日本第一号の地ビールを世に出した。初めて飲んだ缶の地ビールの味は衝撃だった。ますます、自分だけが造る世界に一つしかないビール造りへの思いが強まった。

こだわっているからこそ、定番はない。


 地元に戻り、新聞販売所経営の傍ら醸造所の開業を決意した。当時はまだまだ小規模ビール醸造所が国内で少なく、開業に至るには様々な壁があったが何とか出来た。当時は、おそらく国内でも指折りの小規模醸造所だったと思う。この規模では量産が出来ず、全国に卸すのは困難だと指摘されることもある。一般的なクラフトビールブルワリーでも1バッチの醸造でうちの5倍は出来る。ただ、私の場合は一回に造る量が少なく済むので、すぐに新しいビール造りにかかれる。それによって多種多様なビール造りに挑戦できる。だから、現在もこの規模で醸造を続けている。  クラフトビールメーカーによっては、「ここのビールはこれ」という定番があると思う。でも、ジグザグブルワリーはそれがはっきりとしていない。黒豆IPAはご当地ものとしてやっぱり人気だが、私は「定番」とは思っていない。こだわりが無いというのではなく、こだわっているからこそ、それがうちのスタイル。


ビール醸造のおもしろさは酵母


アメリカから輸入した酵母

 ビール醸造で大切なことは、こだわりだと私は思っている。私の場合、それが「酵母」だ。「酵母」とは麦汁を発酵させビールにするために欠かせない生きた菌。ビールにはラガー、エール、ヴァイツェン等様々なスタイルがあるがそれぞれに専用のビール酵母がある。だから、同じ麦・ホップ・水を使用しても酵母が違えば全く別の味になる。熟成によるボディーの味わいの変化、エステル(発酵によって生まれる柑橘のようなフレーバー)への影響など、色々な側面において酵母の働きがビールの本質を左右するのだ。それなのに、少なくとも私はその仕組みについてすべてを知り尽くしていないし、ビール醸造業界においてもこの酵母/発酵分野は未だ追究の余地があると思う。

 私はその酵母/発酵の神秘にこそビール造りの魅力を感じている。わからないからこそいつも新しいビール醸造を繰り返し、それから得た経験を検証し、理屈を導き出したいと考えている。それが私の美味しいビール醸造のこだわり。常に10種以上の酵母を冷凍保管し、培養・ブレンドした酵母を用いた醸造の実験をこの数十年続けてきた。これは、小規模ブルワリーじゃないと出来ない。もちろん、ビール醸造のこだわりを表現する部分は醸造家によって違うので、ビール酵母を1社で1種と決め打っているブルワーも多数ある。だから、私のように顕微鏡を覗いて酵母活性をチェックしている醸造家なんて、そんなにいないと思う(笑)

美味しさの共感、それがやりがい。


 ブリティッシュスタイルのビールには、専用の酵母がいる。ベルギースタイル、アメリカンスタイルなども然り。私がこだわっているのは、その専用の酵母の特色をいかに最大限活かすか、だ。酵母は、生き物。目ではわからないけれど、染色液を使い顕微鏡で観察すれば酵母が元気かどうかがわかる。とくにブレンド酵母の場合は、A酵母が活性化していてもB酵母は死んでいるという場合がある。それでは、酵母を活かした醸造とはいえない。だから私は自分の目で確かめている。独自のブレンド酵母や自然酵母で本物のオリジナルビールを醸造することにもっと挑戦したい。従ってジグザグの定番スタイル、というのは存在しない。進化したビールの美味しさを消費者と共有し、共に感動できることが私にとってビール醸造のやりがいだと思っているから。


丹波篠山ジグザグブルワリー ZIGZAG Brewery

Interviewed and written by Michiko Umetani

『丹波篠山ジグザグブルワリー』の樽生クラフトビールが出品されるイベント2019年2月11日「丹波篠山おしかけマルシェat食堂とだか」詳細はこちら

https://www.facebook.com/events/320140175263797/

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​兵庫県篠山市小田中104-1

 

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