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【インタビュー】粟野農場 粟野勝浩さん

最終更新: 2019年2月3日

(丹波篠山おしかけマルシェ@2.11 食堂とだか 出品 山の芋生産者)

粟野農場 代表 粟野勝浩 さん




<プロフィール>

篠山市生まれ篠山市育ち。1981年、兵庫県農業大学校卒業とともに実家農場へ就農。29歳にして経営者である父の死を乗り越え、世代交代を迫られる。 突然の経営移譲に戸惑いながらも農業経営者として一から積み上げ、オリジナルブランド「首領百姓」を確立。

『生産者/消費者の互いの顔と声がわかる』信頼心を重んじ産直販売を中心に、米・黒豆・山の芋を軸とした篠山特産品を生産・販売する。

目指すは産物を無駄にしない生産化率100%。"篠山の特産品で特産品を作る"

主な入賞履歴等:

平成14年・16年・18年 全国米食味分析コンクール 特別優秀賞受賞

平成21年 フジテレビ「めざましテレビ」プロデュース 日本全国47都道府県物産品を集めた物産館『めざマルシェ』で「首領百姓米」販売

平成24年 第15回米・食味分析鑑定コンクール国際大会 都道府県代表お米選手権 特別優秀賞受賞 ほか



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山の芋畑

江戸時代から続く名物だから、秘訣は簡単に言えない


山の芋は本来中国から伝来されたといわれる。自然薯や長芋のように細長い形状の芋と種類は近いが、丹波地方に伝わる「山の芋」の特徴は「球体であること」と「粘り」。 丹波地方特有の霧や気温差などが粘りを強くすると言われており、丹波篠山の山の芋はコテコテした濃厚な香りと粘りが非常に強い。特に美しい球体の山の芋は高級贈答品として江戸時代から続く名物。山の芋が特産品としての長い歴史を誇っているのは、先人たちの苦労の積み重ねのおかげ。だからこそ、農家さんそれぞれに秘訣を持っているがすべてが語られることは、なかなか無い。



丹波篠山特産品 山の芋

黒豆とコシヒカリを食べて育った山の芋 -生産化率100%へ

 芋はなにぶん、土の中で育つものなので外から生育状態が見えない。このあたりの土は粘土質。そのままでは固いので、芋が好む柔らかい土を作ってやることが重要。そのために有機肥料を投入し数年掛け微生物を増やしてフカフカにする。それは基本的に他の作物も一緒。化学肥料も使用するが、なるべく有機肥料を中心にしている。

 さらに粟野農場では黒豆やコシヒカリを肥料にしている。 どうしても食用として使えないくず豆やくず米を集めクラッシャーで砕きペレット状の肥料にする。それによって『篠山の特産物で篠山の特産物を作る』という循環型栽培を実現している。黒豆・コシヒカリを食べて育った山の芋なんで当然、うちのはうまい(笑)  それこそが、粟野農場が目指す生産化率100%。作物を捨てるということはしない。 90%でも99%でもだめ。100%でないと、もったいない。現在、どうしても生産品のロスが産まれている部分はあるがほとんど100%に近い生産化率を実現している。

粟野農場のこと

 祖父の代から家業を継ぎ、私で3代目。私が29歳のとき、父が早くに亡くなり、急に農業経営をしなければいけなくなった。経営は父が管理していたので、私は経営のことはわかっていなかった。例えばどんな顧客がいるとか、どうやって販売するとか。いったん、受託作業はお断りし、自分で出来る事から一つずつ築き上げていくしかなかった。私は、とことん自分を追い込んで妥協せず仕事をするスタイルだと自負している。一方で、他者を雇用して同じレベルを求めるというのは難しいと思った。だから、他者を雇用せず自分と家族だけでこなせる最大限の範囲で経営していこうと決めた。  そうした農業経営を経験してきた中で、大切にしていることは単に生産物を提供するだけではなく、互いに顔が見える・声が聞こえる・喜びあえるそんな消費者との人間関係。粟野農場が開催するいろんなイベントに来ていただいて交流する事を大事にしている。ある年配の顧客の方がイベントに参加された時の事。「夫婦で何十回と旅先でご飯を食べているけど、家に帰って食べる粟野さんが作ったお米が一番美味しいわ。」と伝えに来てくれた。それが今も脳裏に焼き付いている。人間の最大の歓びは誰かに必要とされることだと思った。その歓びこそがやりがい。そしてお客様も喜んでくれるからこそ、生産品を買ってくれるのだと思う。そうした対面での販売を大切にすることで、お客様が本当に求めている物を作り、届けるというマーケティング力を伸ばすのも重要だと考えている。  さらにもう一つ。単純に農業は楽しい。「天才は努力する者には勝てん。さらには、努力する者は楽しむ者に勝てん。」己の農業経営を楽しまないと、やり甲斐には繋がらない。


小学生に稲刈りを指導する粟野さん

村雲(地元)は夢を見させてくれる地

 今は地元、村雲地区のまちづくり協議会役員や色々な組織にお声掛けいただいて農業以外の活動もしている。正直に言うと、私はもともと、ちゃらんぽらんなんで(笑)、「こんなふうに地域活性したい!」という具体的な思いがあったという訳ではない。そのあたりは気楽にやっている。農業と同じで、誰かに必要として頂くことは嬉しいし、 「必要としていただけるならそこへ行きますので、私を育てて下さい」という思いで活動に参加させてもらっている。仕事や家庭に支障のない範囲で、農業以外の場面で成長させていただけるなら、チャレンジしたい、という思い。

 私の故郷であり主要生産地「村雲(むらくも)」地域は、5世紀~7世紀時代の古墳が多数発見されている場所。つまり、その時代からこの土地には人が群がって村が形成されていたから「むらくも」、という。この地は昔から、農業や人間が生活するための環境に恵まれていたということ。だから、村雲の農業はもっと伸びると思っている。こういった何世紀も前から住み継がれて来た村雲の地の、歴史・農地・作物・人・生活習慣・大自然・風土を盛り込んだひとつのストーリー「村雲物語」を紡ぎ根付かせて、さらに魅力ある村雲の農業を発展させたい・・・それが、私がいまチャレンジしたいことです。


粟野農場 首領百姓

interviewed and written by Michiko Umetani

『粟野農場 首領百姓』の山の芋が出品されるイベント2019年2月11日「丹波篠山おしかけマルシェat食堂とだか」詳細はこちら

https://www.facebook.com/events/320140175263797/

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​兵庫県篠山市小田中104-1

 

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